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う た た ね こ や
〜 谷山浩子と本のあるところ 〜 
 


 2005年 1月

2005/1/4 (火)

 あけましておめでとうございます(おそ)。
 これからもよろしくです。

 『冒頭について。』・解答編
 12月21日に触れた記事の解答編。
 4日にライトノベル編Q・6の解答が訂正されたので、すでに見てる人もまた見てみるとよいかもです。

 よい歳には、なった。よい年になりますように
 新年から飛ばしておられます。

2005/1/7 (金)

 きょうはけっこう更新してみる予定。

 山名沢湖のインタビューが現在とらのあなで無料配布されている情報誌『とらだよ。』47号に掲載されています。
 記事は2ページですが、字が細かいあたりインタビューっぽいです。おおー。牛乳委員の話って、委員というか、それって牛乳係なんじゃ……。

 ネコ温度計(第弐齋藤)
 直撃受けました。
 右の柱に転がしておこうかと思ったのですがうまくいかないみたいなので断念。……というかリンク先でもそうみたいなのですけど、気温などが表示されてる状態でリロードするとページが開けなくなってしまうのですが、何が問題なのでしょうか??

>読もうとした本を目の前で燃やされたようなものだ。
「無断コピー以外」を禁止するライセンスについてですが、目を惹くフレーズだったので。

>現在の日記で一括の状態と、以前の乱読記だけ別枠と、どっちが良いですか?
 やっぱり同じページで更新されたほうが見るのがいちどで済むので楽です。あとから感想さがして読む場合はまた話が別ですけど、はてなならその点もとりあえず問題なさそうですし。

 ライトノベル・データブック
 活字倶楽部などの雑草社から出る本ということで、他のライトノベル本よりファン寄りの内容になるのかな? あと、「少年系」の文字があるということは少女系の企画もあるということなのでしょうか。

[谷山]カラオケデータベース

 カラオケ収録曲 アルバム別リストFairly tail

 谷山浩子のカラオケに入っている曲がアルバムごとに並べられてます。……ひょっとしたら前に紹介したかもしれませんがそれも確認出来ないので載せておきますね。パセラの他にUGAJOYSOUNDDAMのリクエスト番号もあります。ほとんどUGAなわけですけど。

「窓」あたりは初期の曲では定番中の定番という感じですけど、これはまだないのですよね。

ライトノベル・ファンパーティー

 ライトノベル・ファンパーティー(旧称このライトノベルがすごい)が移転&リニューアル。かっちょいいですね。そして長谷敏司と有川浩の対談@京都SFフェスティバルが公開されました。

 たまたまコラムを読みなおそうかとしてきのう開いた旧ページをまだ見てたりしますが、それはそうと第1回に関してまだコラムが残っているという話があったような気がするんですが、わたしの勘違いでしょうか?(^〜^;) 上のはコラムじゃないという以前に、時期が違うようですし。

2004年まとめ

 山名沢湖の年でした。
 いままでにないページ数での月刊誌連載『委員長お手をどうぞ』や読み切りを経て連載になった『レモネードBOOKS』などがあり、11月にはコミックスが3冊も一挙に出版され、1年を通じて非常に楽しませていただきました。それに加えて年4回あったなかよしラブリーでの読み切りもどれも良かった。夏の号の8ページ作品「花の香りと小さなオバケ」が特にお気に入りだったり。そして『でりつま』は雑誌を移って復活してから、黒い天然キャラももえさんのパワーが増したような気が。

 その他で特筆しておきたい作品は『涼宮ハルヒの憂鬱』(読んだの今年でした)、『食卓にビールを』『食卓にビールを2』ですかね。えー、すごく偏ってしまうのはいつも通りということで。あと、『太陽の塔』狙い撃ちとかしたのも今年になってからでした。『明日の夜明け』もですね。『記憶の国の王女』は海外の児童文学ですが、わりと無茶な話で、山名さんの『スミレステッチ』の作品あたりが好きな方には楽しめる感じじゃないかな、とか思います。

 ところでまいじゃー推進委員会!の掲示板にここからがおもしろくなるんだよ!というスレもありますが、考えてみたら「3巻までがんばって読んでみて」みたいに言われてもわたしはそんなにがんばれません(^〜^;) Dクラは1,2巻あたりを辛抱してから最後まで読んだ結果、辛抱しただけの楽しみがありましたが、ただでさえ長編シリーズが苦手なのでそういうのはもう無理って感じです。

2005/1/19 (水)

 さて、ひさしぶりに感想書こうかな……。

ダメ感想サイトの誓いあれこれ
  • 他人の参考にならない感想文になっていても気にしない。
  • 自己中心的な評価でもいいじゃないか。
  • 作品の感想から話がそれてもいいじゃないか。
  • 自分語りでもいいじゃないか。
  • ネタに走ってもいいじゃないか。にんげんだもの。
  • ギャグが寒くても全然気にしない。
  • パクリネタだと思われたっていいじゃないか。
  • 時期をはずしてると思われたっていいじゃないか。
  • 元ネタにリンク出来ない小心者だったとしてもいいじゃないか。
  • キャラ萌えでもいいじゃないか。
  • 作家萌えでもいいじゃないか。
  • 絵師萌えでもいいじゃないか。
  • 萌えとか実はよくわからないけど気にしない。
  • ミーハーだってマイナー嗜好だっていいじゃないか。細かいこといったところで大した違いでもないさ。
  • イラストに騙されたっていいじゃないか。
  • 「○○○○氏絶賛!」に騙されたっていいじゃないか。
  • ミステリなら騙されて本望さ……。
  • ネタにすることしか頭になくてもいいじゃないか。
  • 自分の頭じゃ理解が追いつかない作品というものもあるさ。わからない作品があったら「わからなかった」とか書いてもいいじゃないか。
  • そこまで無理して感想書かなくてもいいじゃないか。
  • 自分の感想を理解してもらえないことがあっても相手のせいじゃないと受け入れる。
  • たとえば「ビールは20歳からなんて信じられない頭固いこと言ってるやつがいるよ」とか思われることになってもいいじゃないか。
  • 若くたって青くたっていいじゃないか。……もちろん感想の話だけど。
  • ある日、まわりにいるのが自分より若い人ばかりだということにふと気付いてしまっても気にしない。
  • 新作が発売日やそれ以前にゲット出来なくても気にしない。あしたはやって来る。かもしれない。
  • よそで期待の新作の感想が次々にアップされていても気にしない。よそはよそ。
  • 図書館本でもいいじゃないか。
  • 新古書店だっていいじゃないか。
  • よそで感想が1日に2つも3つも上がっていたって気にしない。
  • よそで感想が1日に4つも5つも上がっていたらそれはもう違う世界で起こっている出来事だと思うことにする。
  • 感想サイトのくせに1ヶ月に感想が1本きりだったとしてもいいじゃないか。
  • 誰でも書けるような没個性的きわまりない感想になったっていいじゃないか。
  • 決めゼリフとか無理に考えたりしない。
  • 感想文で馴れ合いしてたっていいじゃないか。
  • 感想だけを黙々と書いてたっていいじゃないか。
  • サイン会やその他イベントに参加出来なくても黒くならない。
  • 何となくオフ会に顔を出すチャンスを失ったままずっと来てしまっても気にしない。
  • 更新に飽きたっていいじゃないか。
  • 毎日更新しなくたって別にいいじゃないか。
  • 正直しんどい。
  • 逃げたっていいじゃないか。
  • mixiにはまってたっていいじゃないか。
  • 放置したっていいじゃないか。
  • あいだが開きすぎて更新の仕方を忘れてもいいじゃないか。
  • ええじゃないかええじゃないかええじゃないか……。
[感想]『図書館妃』舞村そうじ[RIMLAND

 まるごと図書館になっている、架空の国ワールブルクの「図書館城」を舞台にした同人漫画作品。「ルリタニアテーマ」という造語によるジャンルにも当てはまりそうな雰囲気もありますが、それはさておき。去年の11月に入手した本で、すぐに読んでいたのですが、しばらく時間が経って読み直したくなったので、いっしょに感想も書いてみます。

 タイトルにもなっている全編通じての主人公、は結婚するためにこの本でいっぱいの城へやって来たショコラタ姫。名門大学を出ている才媛で専攻は数学だったらしいけど、「どんな本も大好き」と初めて入った図書館城の本に目を輝かせる少女だったりします。ヴィジュアル的に言うと、ティアラっ娘。

 物語は1話目の「春の章」で初めてやって来たショコラタ姫のために図書館城がその住人たちによって案内され、次の「夏の章」では広い図書館を彷徨う利用者と司書として働く人たちとのやりとりから図書館城の日常が紹介され、「秋の章」では作家志望の青年を中心にしてまったく新しい本や資料の誕生するエピソードが描かれ、「冬の章」ではたくさんの本を守る城にあって異国同士のあいだに起こっている戦争の行く末を見る。
 4つの章を合わせても70ページほどの物語ですが、ひとつの図書館である城内を舞台しにして、そこを中心として見える世界がよく描かれています。楽しませていただいたお礼として細かいことを言ってしまえば、城そのものの奥行きのほうはそれと較べるとあまり伝わって来なかったりもするのですが。

 主人公や姫さまやお茶目な叔父様や犬のごとく愛らしい作家志望の青年も萌えだったりするわけですが、夫君や司書たちと利用者といった人物のやりとりによって展開されるストーリーが三谷幸喜の芝居あたりを思わせる作品なのですよね。演劇的……なのでしょうか。特に「秋の章」では作家になろうとする青年とその彼の編集者役となったシルヴァ女史とによって新しい物語が作られていくというエピソードの盛り上がりがすごく楽しく感じられますし、「冬の章」ではこれから戦争を始める敵同士が同じひとつの部屋でいっしょに戦争で使うための資料を閲覧したり休憩したりする様子が描かれる一連のシーンが印象に残ります。
 いやしかし、実際にこの漫画の作者にもシルヴァ女史のような役となる人間がいて(本人のひとりふた役によるものかもしれませんが)作品が書かれているのかと思ってしまうと、そこでちょっと姿勢を正してみたり。それだけの品と味わいがある作品じゃないかと思います。
 物語の世界で本(これは現実にあるもの)の紹介がされるのも舞村さんらしいこの作品の魅力です。

 これは余談。漫画を読んだだけじゃきっと気付かなかっただろうと思うのですが、結婚式に出て来るネコくちの女性司祭もかわいいという内容を書こうかどうかと考えてみたところでなぜか同じ文章を前にも書いたような気が。えーっと、結婚式といえば何だったろう。ガサゴソガサゴソ――。あー(謎)。

2005/1/20 (木)

 たとえが具体的すぎました。

ダメ感想サイトの誓いあれこれ 続き
  • ファンだと言ってる作家なのに、まだ読んでない作品がいくつもあったっていいじゃないか。
  • 思い入れが強すぎて閲覧者をひかせてしまうようなことがあっても気にしない。
  • 「みんな読んでるから」という理由で手を出したっていいじゃないか。
  • 「みんな読んでるから」という理由で手を引っ込めてもいいじゃないか。
  • みんなとっくに読んでる2年も3年も前の話題作をいまさら読んで「面白かったのでみなさんもぜひ読んでください」とか書いてたっていいじゃないか。
  • 他人を評価しようとする瞬間は、自分が評価されようしている瞬間だ。気を付けろ。
  • でも言っちゃえ。
  • 本当に良かった作品なのにうまく感想が書けないこともある。受け入れる。
  • 本が読めただけいいじゃないか。
  • 本が読めない日があってもいいじゃないか。
  • 積読が増えることくらいしかネタがなくてもいいじゃないか。
  • 「感想書いてる時間にもっと本が読めるはず」と考えるのと同じように、巡回して他人の感想なんて読んでる暇があったらその時間にもっと本が読めるじゃないか。――と閲覧者から思われているかもしれないけど気にしない。
  • 「いいから読め」は高等テクニックだということを憶えておく。
  • あとで書く、がいつになったっていいじゃないか。
  • 続く、が続かなくても気にしない。
  • 「最高傑作級〜〜」がたくさんあったっていいじゃないか。
  • 弄られたっていいじゃないか。萌えキャラだもの。
  • SNSなどの一見さんお断りなサイトかららしき謎のリファラがあっても深く考えない。
  • 誰からもお誘いがなくても気にしない。
  • 本当は誘ってほしい――だなんてこと恥ずかしくて言えないよ、と思っていてもいいじゃないか。
  • サイトが移転したことに気付いてもらえなくても耐える。
  • アフィリエイトの売上が0円でも気にしない。
  • SF系アンテナにもミステリ系アンテナにも漫画系アンテナにも登録されなくても気にしない。
  • 更新出来なくてアクセスが減っても気にしない。
  • 更新してないのに見に来てくれる人もいて申し訳なくなったりもするけど気にしない。
  • 後から来たのに追い越されても気にしない。
  • ぐーぐる様に好かれてなくても気にしない。
  • キッズgooにまで嫌われてても気にしない。
  • えっちでもいいじゃないか。
  • 頑張って感想リンク集とか作ったのに反応が全然なくても気にしない。
  • コメントが全然なくても気にしない。
  • 気にされなくても気にしない。
  • あまりに反応がなかったのでスパム書き込みにうれしくなったっていいじゃないか。
  • 本の解説や雑誌やネットでの作品紹介みたいな原稿依頼の仕事――なんて絶対来ないけどもちろん気にしない。
  • もう誰も読んでないかもしれないけど気にしない。
  • 誰も読んでなくたっていいじゃないか。
  • アップしてから後悔することもあるけど、わたしは元気です。
  • 神様、わたしはきょうも本を読むことが出来る時間をしょーもないことに使ってしまいました。
  • 「ダメ感想サイトの誓いあれこれ」なんてネタじゃないか。気にしない気にしない。
  • 一休み一休み。
[感想]『幽霊には微笑を、生者には花束を』飛田甲[ファミ通文庫]

『幽霊には微笑を、生者には花束を』amazon / bk1

 以前巡回先でけっこう評判が良かった憶えがあって手に入れておいたのですが、学園+幽霊もののジュヴナイル的作品がちょっと恋しくなったので読んでみました。

 期待に応える良作でありました。そのあたりの具体的なことについては、読みながら感じたこととおおよそ同じだと思える内容が滅・こぉるさんの感想に文章として整然と書かれてますので、ここでは省略。

 傑作ではなく良作だったと言うのは欠点があるからですが、それは欠点があってもなお良作だったと言える内容だったということでもあります。
 作品紹介に「青春ラブ・ミステリー」とあるこの作品が、いわゆる本格ミステリに近いものなのかそうでないのかは書かずにおきます。でも、そのようなミステリを期待する人はそういう人で、そうでない人の場合はそういう人で、それぞれの立場で楽しめる作品になっているんじゃないかと思うので、その意味でのポイントは高いです。

 カバーしたままの状態で口絵だけ見て、あれ、この顔の影の付け方はどこかで――と思ったらゆうろさんだったのですね。

2005/1/21 (金)

 お粗末さまでした。

ダメ感想サイトの誓いあれこれ 終わり
  • 大手サイトを形だけパクって、中身がそれにともなっていなくても気にしない。
  • 小説の感想なんて書いてるよりもアクセスありそうなジャンルが他にいくつもあるけど気にしない。
  • でもちょっとくらいはニュースサイトの真似とかしてみてたっていいじゃないか。
  • こんなこともあるんだ。面白いなあ。――と思って書いたら知らないのは自分くらいだった。恥かいただけだった。それでもいいじゃないか。
  • 自分の書いた時はどこにも相手にされなかったネタが、ずいぶん経ってからどこかのサイトに書かれて話題になってる……どうして??――なんてことがあっても気にしない。
  • これもあれも、ひょっとしたら自分がわざわざ紹介したりしなくてもいいんじゃないのかな――と気付いてしまったりするけど、それでもいいじゃないか。
  • はてなやmixiや、流行るたびに手を出してあちこちで日記や感想を書くようになって収拾がつかなくなっても気にしない。
  • 「ミステリだ」とか「ミステリじゃない」だとかいったマニアックなことは気にしない。
  • 「SFだ」とか「SFじゃない」だとか(以下略)。
  • ライトノベルだろうとライトノベルじゃなかろうと気にしない。
  • ライトノベルが文壇で評価されようがされなかろうが気にしない。
  • 「ライトノベルブーム」だろうと「ライトノベル評論ブーム」だろうと気にしない。
  • ジャンルの歴史や文脈などに無知でもいいじゃないか。
  • 作品のジャンル分けが他人と違っても気にしない。
  • 好きな作品がよそで他の作品をほめるためだけに引き合いにされ、けなされても気にしない。
  • 好きな作品が読んでもいない誰かにネタにされてたっていいじゃないか。
  • 疲れるだけですよ、憎んでみたところで。だからお早うございますの帽子屋さん。
  • うちはそもそも谷山浩子ファンサイトなんだ――などとは誰にも認識されてないかもしれないけど気にしない。
  • 「叙述トリック」と書くだけでネタバレになるように、「非常に大掛かりなトリックが……」と書くだけでネタバレになるように、作品によっては「素晴らしい(本格)ミステリだった」と書くだけでネタバレになるぞ。気を付けろ。
  • 人によっては書き出しを引用しただけでもネタバレに(以下略)。
  • それじゃあどうすれバインダー。
  • とりあえずギャグでごまかせたことにしておく。
  • 嘘つきは4月1日にしておく。
  • ギャグが寒くても全然気にしない。
  • 前に書いたのと同じことを書いてても別にいいじゃないか。
  • ネタ切れだなあ、と思われても気にしない。
  • 自分でもそう思ったりするけどやっぱり気にしない。
  • 惰性で更新してたっていいじゃないか。
  • 1人称や文体やノリがころころ変わってキャラが安定しなくても気にしない。
  • 注意してたって作家名やタイトルを間違える日はあるものだ。
  • 参照した感想サイトやネット書店が間違えてることもあるものだ。
  • 間違いを指摘されても逆ギレしない。
  • なぜかミスした時ばかり速攻でリアクションがあるけど、それでもいいじゃないか。
  • ネタにマジレスされても気にしない。
  • 言葉の間違いを笑う者はすべからく言葉の間違いで笑われる、と思っておく。
  • 消したい過去や消したいログがあったっていいじゃないか。
  • 続き、終わり、と来たからといって「ダメ感想サイトの誓い 余り」があったりとかはしませんから。
  • 何も他人に書かせてまで続けなくたっていいじゃないか。
  • 終わっちゃえ。

2005/1/22 (土)

 HIROKO TANIYAMA Official Home Page
 谷山浩子のニューアルバム『月光シアター』のプレサイト、ということになるのかな。視聴もすべての曲が出来ます。

[感想]『葉桜の季節に君を想うということ』歌野晶午[文芸春秋]

amazon / bk1

 本格ミステリとかいうよりも「軽いタッチのハードボイルド(笑撃のオチあり)」といった感じでしょうか。そういう意味でなら面白かったです。

 個人的にはこれも新本格系の悪い部分を受け継いだ作品……という印象でしょうか。周到な伏線や大胆な仕掛けをいろいろ使って必死に読者を驚かそうとしてるし、実際に驚きも大きいのかもしれませんが、だからといって驚いたあとでどうなるということもない。密室トリックがわかれば犯人をつかまえることが出来る(かもしれない)のですけど、この話で○○が××だとわかったところで物語は何も動かないのですよね。そういった、いろいろな工夫をして仕掛けを作り上げているのに、読者を驚かせただけでそれがストーリーに繋がっていないという作品には残念な気持ちがしてしまいます。

 ……いや、あれで主人公の愉快なキャラが強調される、という効果があるのかな?(^〜^;)

沙羅双樹 (1)

 自分の記憶にまったくないはずの風景を夢に見る。そんなことがあなたにはあるでしょうか。知らない場所を歩いている。そんな夢を見たことはないでしょうか。
 子供の頃、わたしはそんな夢を見ていました。夢の中に広がる風景には本当に憶えがありませんでしたが、それでも不思議なほどはっきりとした印象があったのを憶えています。
 その街は夕暮れか明け方か、あるいは厚い雲に空が覆われた天気のように、夢に見るたび同じ薄暗い色に沈んでいました。ただその夢に色がついていなかったというだけなのかもしれませんが。グレイの空の下にある、同じようにグレイに沈んだ色調の見知らぬ街。それはまるで化石のように、いつも沈黙したままそこにありました。
 夢がそれを見る人間の記憶によるものなら、そこに出て来る景色を自分がまったく知らないなんてことはないような気がします。ただ忘れているだけか、いくつかの記憶がまざってそれが出来上がっているか。そんなところなのかもしれません。
 ただ、その夢を見ていた頃のわたしはというと、そんな理屈とは関係なしに「あの場所はいったいどこなんだろう?」とか「あそこに出て来る人は誰なんだろう」といった無邪気と言ってもいいことを眠りから覚めてからも考えているだけでした。
 わたしが夢に見ていたその風景の中には、いつも必ず同じ人がいたのです。まだ子供だった当時のわたしから見ると明らかに年上だったその人は、思い出そうとしてみると、いつも感情のはっきりとわからないような顔をしていたような気がします。夢の中の見知らぬ街では他の人間を見ることはありませんでした。
 わたしはその人のことを「沙羅」と呼んでいました。
 ――あなたのことです。
 夢の中で名前のことを示す物を見た記憶はなかったと思うのですが、わたしはあなたのことを当然のようにそう呼んでいました。どうしてそうなったのかも不思議なのですが、知らない風景や人間を目にする不思議があるように、教えられてもいないはずの名前を知っている不思議があってもいいような気がしています。
 結局のところその名前についてはわたしが勝手にそうだと思っているだけのことかもしれませんが、ずっとそうして来たこともあるので、この話の中でもその名前で呼びたいと思います。
 そんなわけで、ここでするのは夢の話です。
 そしてあなたの話でもあるだろうし、わたしの話にもなるだろうと思います。

2005/1/23 (日)

 ひな。サイン会
 2月13日。ゲーマーズ横浜店。
 そろそろオリジナル短編集出ないかな……。

 自虐ネタも谷山浩子ですよね、ということでひさしぶりに『夢半球』の歌詞カードを眺めてたら「このCDは、オリジナルの音を忠実に再現している為、若干お聞き苦しい箇所があるかもしれませんのでご了承ください。」とあるのがちょっと気になる。
 ……谷山浩子の歌声が忠実に再現されると聞き苦しいのかよ!(<違います)

2005/1/24 (月)

 ツキ ノ ニワ
 最近は某所経由で知ったこちらのサイトを見せていただいて心をなごませてます。

沙羅双樹 (2)

 子供の頃に何度か見た、行ったことのない街と会ったことのない沙羅とが出て来る夢のことを、わたしはよく憶えていました。
 沙羅は、夢の中の街をゆっくりと歩いていました。眺めるようにまわりに視線を投げながら、他には人の気配もしない黒と白の混じった色調ですべてが染められた街の中をたったひとりで歩いていました。
 小さな家が両側に並ぶ長い石段の道を歩いて登っている沙羅。高い壁に挟まれた細い路地を歩く沙羅。誰もいない広い通りをゆっくりと歩いていく沙羅。それぞれがどのくらいの時刻なのかもわかりませんでしたが、どの場面でも街は夜が明けきる少し前に時間を止めてしまったように静まり返っていました。その中をあなたは彷徨うように歩き続けていたのです。
 そんなふうに沙羅が街のどこかを歩いている印象も強かったのですが、それとは少し違った場面を夢に見たこともあります。
 街には小高い丘になっている場所がありました。1番高くなったところに背の高い樹がたった1本きり立っているというだけで他には何もなかったので、その上は視界が開けていて、まわりがよく見渡せる場所になっていました。
 沙羅はその丘の上に立って街を見下ろしていることがありました。そこに広がっている、眠ったままのような街の姿を見つめて。
 かすかな風に髪を揺らせている、そんなあなたのその横顔ををわたしは見つめていました。街の中と同じで人の気配もまったくなく、見通しもいい丘の上に立っている沙羅。あなたはそこから何を見ていたのでしょうか。
 わたしが気になったのは、沙羅が街を歩く目的でした。その行動はただどこかへ向かっているようなものには見えず、まわりを意識しているような様子は何かをさがしながら歩いているんじゃないかと思えました。丘から街を見下ろすのもやっぱり同じように何かをさがそうとした行動だと思うのです。ただ、その探しているものが何なのかまではわたしにはわかりませんでしたが。
 沙羅のことをわたしはまったく知りません。どんな人なのかもわかりませんでしたし、当たり前のことですが、あの街がどこなのかもわからないままなのです。
 沙羅は何をさがしているのか。あるいは誰をさがしているのか。
 それがわかればいいのに、と子供の頃から思っていました。沙羅が何かをさがしていたように、そんなことを考えるわたしも沙羅のことをさがしていたようなものなのかもしれません。

2005/1/25 (火)

 マジキューの最新号紹介ページモノグラフの自由帳経由で眺めてました。こページの真ん中あたりにあるイラストレーターの一覧があるんですが、こういうイラストを絵札に、イラストレーターの名前を読み札にしたカルタにしたら全然取れないなーとか思ってました。みさくらなんこつでさえわかりません。……何の話なんだか。

長門有希に挑戦!

 タカアキラさんに教えていただいてやってみました。既読は17作品。他人に自慢出来るほど本を読んでるわけでもないのに、こういうのを見るたびについやってしまう。

竹本健治『ウロボロスの偽書』
京極夏彦『魍魎の匣』
佐藤哲也『ぬかるんでから』
法月綸太郎『誰彼』
麻耶雄嵩『夏と冬の奏鳴曲』
神林長平『猶予の月』
綾辻行人『十角館の殺人』
真木武志『ヴィーナスの命題』
東野圭吾『名探偵の掟』
森博嗣『有限と微小のパン』
清涼院流水『ジョーカー』
舞城王太郎『暗闇の中で子供』
大原まり子『エイリアン刑事』
ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア『たったひとつの冴えたやり方』
小林一夫『サード・コンタクト』
ダニエル・キイス『五番目のサリー』
J・P・ホーガン『星を継ぐもの』

 新本格以降の国内ミステリが10作。国内SFが4作(?)で海外SFが2作。
 リストに挙がってる作品を見ると、国内ミステリ作品と海外SF作品は"必読感"の強い選出で、その他はそれに較べるとわかるようなわからないような……という感じでしょうか。
『サード・コンタクト』はタイトルも作者名もほぼ完全に忘れてました。よく思い出したなあ……って、そんなに綺麗に忘れてたら既読だろうと意味ないですが。同じようにすっかり忘れてる人がきっといるだろうということで、あらすじのあったAmazonの紹介ページにリンク張っておきます。

2005/1/26 (水)

 インターネットラジオ「ドクロちゃんねる」第1回放送!(モノグラフ)
 だまされたと思いながらいちど聴いてみてください。

沙羅双樹 (3)

 どうしてそんな子供の頃の話をいまになってしているのか、とあなたは思うでしょうか? それは最近になってまた同じような夢を見るようになったからなのです。
 子供の頃に見ていたのと同じモノクロ写真のような街。建ち並んだ家と家とのあいだを伸びる道。久しぶりに見る、懐かしい景色。
 あの夢の中の街を歩いていたのは、今度はわたしでした。
 わたしの歩いていく、まるで世界そのものが死んでしまったあとのように静かな風景はたしかにあの頃見ていた夢と同じだと思えました。……ただ違っていたのは、その景色の中にわたしがいること。そして、沙羅がそこにいなかったということでした。
 ここは風の音もしないのだな――。彼方にある街に立って、わたしはそんなことを思いました。
 子供の頃に見た夢のことをいままで憶えているということも、考えてみればあまりないのかもしれません。当時とは記憶が変化しているところもあるのかもしれませんが、それでも憶えていたのはその夢のことがずっとどこかで気になっていたからなのでしょう。
 もちろん子供の頃のわたしにだって街の景色や沙羅という人物が夢の中のものだということはわかっていました。でも、その上でわたしは「もしもその街が本当にあったとしたら」、「もしも沙羅が本当にいたら」といったような空想をしていたのです。たとえば遠い国のどこか。たとえば自分の生きていないような遠い過去やこれから起こる未来のどこか。そんなところにわたしの知らない街があって、あなたが歩いているのかもしれません。あるいはわたしが生きているのとはまったく別の世界のどこかで。――わたしはそれを見ているのかもしれない、と想像する遊びをしていたのです。
 誰もいない街を歩いている沙羅。丘の上から街を見つめる沙羅。わたしの見つめていたあなたはいったい何を、誰をさがしていたのでしょう。そしてそれをさがしながらあなたはいったい何を思っていたのでしょう。そんなことをわたしは考えたりしました。
 わたしは沙羅に会って、実際に疑問に思っていることを聞いてみたかった。……いえ、きっと本当のところはそんな疑問のことなんてどうでもよかったのでしょう。たぶん、わたしはただ純粋に沙羅と会ってみたかったのだと思います。
 どこにもいないかもしれないあなたに、わたしは会ってみたかった。わたしが見ているように、あなたにわたしのことも見てほしかった。話しかけてほしかったのです。

2005/1/27 (木)

 NO COMIC NO LIFE 第41回:山名沢湖先生インタビュー(最後通牒)
 とらのあなの無料情報誌「とらだよ。」に掲載されたインタビューがwebで公開されてます。

2005/1/28 (金)

 (9)まであります。

[感想]『方舟は冬の国へ』西澤保彦[カッパ・ノベルス]

『方舟は冬の国へ』amazon / bk1

 ミステリかと思ってたらどんどんすごいことになっていく……と思ったらあっさり着地、という話……でしょうか。『七回死んだ男』や『人格転移の殺人』などでは最初のほうでルールが説明されるので変わった設定でも問題ないのですけど、『ストレート・チェイサー』やこの作品はけっこう違和感があります。それとは反対のことを言うようですが、設定がすごいことになってるわりには突き抜けた展開にはならないのにも消化不良な感じがしたり。……というか、西澤保彦にSFそのものを期待してるところで間違ってるわけですが(^〜^;) 途中で「海の時間」を連想してました。良い話だし、素直に物語を楽しんでたほうがよかったみたいです。

沙羅双樹 (4)

 どうしてなのか、自分の足どりを確かめるようにしながらゆっくりと歩き続ける沙羅や風に髪を揺らしながら街を見下ろす沙羅の姿にわたしは魅かれていたようなのです。
 でも、実際に夢に出て来る沙羅と会うなんてことは出来るわけありません。それは小説や漫画の登場人物に会うことが出来ないのと同じことです。沙羅が登場するの物語の、わたしは読者でしかありませんでした。
 たとえばもしもそれがどこかに実在している街の出来事だったとしたらどうでしょうか。それでもその街がどこにあるのかわからず、行くことも出来ない以上、そんなことが本当にあったとしても沙羅に会うことが出来ないということには変わりません。大げさにいえば、わたしと沙羅のあいだには絶望のような距離がありました。
 もし沙羅が会いに来てくれたら――。
 そんなふうに思ったのは、だからそれが出来ると思ってのことではありません。わたしにはわからなくても、あちら側からこちら側へと来られるような方法ならひょっとしたらあるのかもしれない。そんなふうに考えることも出来ないわけではありませんでしたが。
 そういったことよりも前に、沙羅がわたしのことを知っているわけがなかったのですが……。
 でも、最近になって見る夢では事情がいくらか変わっていました。わたしの見ているのがやっぱり夢の中の出来事なのは変わらないのですが、いまは沙羅の歩いていたあの街にわたし自身がいるのですから。
 夢が小説や漫画と違うところは、いつでも見たいと思った時に好きな夢が見られるわけではないし、同じ夢を見返すこともなかなか出来ないということでしょうか。沙羅が出て来る街の夢をまた見ることが出来たのは、何か意識の働きのようなものもあったのかもしれませんが、やっぱりそれは特に意味もない偶然で、幸運なことなのでしょう。しかも、今度は自分自身が登場人物のひとりとしてそこに登場しているのです。
 この夢の中でなら――。
 もしかしたら沙羅に会うことが出来るのかもしれない。そう期待してもいいんじゃないかと思いました。
 夢の中のわたしは建ち並んだ家に挟まれた静かな通りをひとりきりで、まわりに視線を彷徨わせながら歩いていました。何かをさがすように。
 もちろん、そのさがしている何かは沙羅のことなのでしょう。

2005/1/29 (土)

 CooRieニューアルバム『木漏れ日カレンダー』
 発売は3月25日。声優などに提供した曲や"rino"名義で発表した曲が入るらしいです。

>新井 一時期、手紙で論争があったんですって。あれは文章で書いたマンガだ、いや、小説だっていう。
 このエピソード自体「もし世の中にライトノベルという言葉がなかったとしたら」というSFの一種と思えなくもないような……。漫画やアニメに取られてる客を呼び込もうという努力をしてるあたり、ライトノベルのあけぼのですね。

 同じようなことを前にも触れてるような気がする(上のも含めて)のでこちらには触れないでおこうかとも思ったのですが、素研管理人の雑録の話題で極楽トンボさんにも拾われた上の話より面白いと思ったのは28日の『奇想天外』の新井素子さん。のほうだったり。
 滝本竜彦やおかゆまさきあたりのファウストとか電撃あたりの作家だと、160度くらいベクトルの違うカリスマならあるかもしれませんけど、同世代くらいの読者に作品以外でも人気があったりするような女性作家というのはたぶんいないですよね、いま。それよりむしろ、あとにも先にもいないという感じに近いのでしょうか……(ウエディングドレスとか着て写真に撮られてたとかいうぐらいなら他にもいたようですが)。まあ、当時のことを実際に知ってるわけでもないのでよくわからないのですけど。声優アイドルみたいなもの?

2005/1/30 (日)

 ゆうきまさみと京極夏彦は倶知安高校の同窓生だったMystery Laboratoryに載っていた記事を読んだのですが、タイトルよりも中島みゆきと吉田美和が同じ高校というほうに「マジか!」と驚いてます(前に聞いたこともあるかもしれないけど(^〜^;))。

 はてなで盛り上がってるらしい写真(CAXの日記)。
 これ、初めて見たのは最後の写真がまだ作られてないもので「これで緑の車も落ちたら完璧なんだけど……」とか言ってたので、同じことを思う人はやっぱりたくさんいるのだということがよくわかります……(何が「完璧」なのやらわかりませんが)。

 2004年オーディオドラマ大賞 青春アドベンチャー部門途中経過
 青春アドベンチャー作品のベスト企画。
 投票期間はもう終わったようです。

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 タイトルから感じるほどめんどうなSFというようなことはなかったのですが、シリーズもののつもりでこういうタイトルになってるんでしょうか。

 惑星ジパスに殖民している地球種人類たちと現生人類たちとの話。主人公である新人学芸員のトキ乃を始めとしたキャラも良いし、分量を考えるとけっこう堪能しました。200ページで普通にSFっぽい話をやっているので、スペオペっぽいシリーズの途中1回分というような感じもしましたが。それもテレビの。もしこれが新井素子だったら何ページになってたのか……とかちょっと思いました。

沙羅双樹 (5)

 そうしてあの街にわたしがいる夢を見るようになりましたが、時々見るその夢の中では沙羅の姿を見つけることはなかなか出来ませんでした。それだけでなく、この街では他の人間ともやっぱり出会うことはありません。わたしは誰もいない路地を通り、誰もいない道を登り、誰もいない家の窓をひとりきりで見つめていました。
 無音の街で取り残されたように歩く自分のことを何度か見る内、いまさらのようにこの夢の寂しさを理解した気がしていました。
 この景色はもともとわたしの中にあったものなんだ。――そんなふうに納得出来ました。すべての人間から打ち捨てられたような灰色の街は、わたしが望み、そしてわたしが望んでいない、わたし自身の姿といってもいい世界だったと思えたのです。そんな心の奥にある風景が現れていたからこそ、わたしはその夢のことが忘れられなかったんじゃないかと思いました。
 沙羅がさがしていたのが何なのかもわかった気がしました。
 それは特定の誰かではなかったように思います。この寂しい夢の世界で、わたしがいま沙羅のことをさがしているのと同じように、沙羅は沙羅のことを見つめてくれる誰かをさがしていた。話しかけてくれる誰かをさがしていた。たったひとりでこの世界にいた沙羅に会いたいとわたしが思っていたように、たったひとりでこの世界にいた沙羅がさがしていたのはどこかにいるはずの誰かだったのではないでしょうか。
 ――わたしは丘の上にいました。背の高い樹が1本きりで立っているあの場所で、人の気配のない街を見下ろして立っていました。
 ひょっとしたらもう沙羅はここにはいないのかもしれないと思いました。こうしてさがしていても、見つけることは出来ないのかもしれません。誰もいないこの街を捨てて、あなたももうどこかへ行ってしまった。わたしがやって来たのはそのあと……。
 そんなふうに考えながら、わたしは眼下に広がる家や通りを眺めていました。かすかな風に髪を揺らせながら。
 白黒写真のような街の風景。それを望むように立っている1本の樹とひとりの人間。――その状況はわたしの記憶を揺り起こしました。
 夢からさめたわたしはいつもの自分の部屋で寝ているところでした。まだ真っ暗な夜中のことでした。
 驚いて目をさましたのは、その夢のせいでした。わたしは子供の頃に怖い夢を見て目をさましたような憶えもなく、夢の内容に驚いて飛び起きるようなことは初めてといっていいことでした。
 あの丘に立っていたのは沙羅でした。
 夢の中にいるわたしが、沙羅の姿をしていたのです。



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